第2回 全国小中学校 夢さがし作文大賞

過去の受賞作品

2018年
第2回入賞作品

優秀賞

伝統の技と心を未来へ小糸 楓子さん(私立湘南白百合学園小学校6年)

「この機械はどんな事に役立つのですか。」書道家が筆で書いた文字を再現するロボットを見て、私は思わず質問してしまった。

「今、日本の職人さんが減って、職人さんの技が失われています。このロボットは、人の手の細かい動きや力の入れ具合をAIで認識し、人の技術を再現できるんです。」
とロボットを開発した先生は教えてくださった。私も職人の後継者問題を聞いた事がある。確かに私達現代人は、便利だから、早いからと多くの事を機械にお願いし、人が考え生み出した技術や伝統というものを大切にしていない気がする。

でも、私はこの問題の解決策としてロボットに全てを任せるのはよくないと思う。以前、寄木細工の職人さんが真夏の暑い中、クーラーではなく扇風機の弱い風を背中に当てて作業している事を思い出した。木の乾燥を防ぐため、自分より材料を大切に思う姿に職人さんの信念と愛情が伝わってきた。このように職人さんは、人々に喜びや幸せを与える物を作ろうと手足を動かし頭をフル回転させ、大変な苦労と時間をかけて技を考え、現代に残してくださっている。

一方、今は技はロボットが学び、人間に作品を見せる時代でもある。職人さんの生み出した技に対する心は、熱意は、どこにいってしまったのであろうか。それを目にする人々の反応も熱いものではない気がする。

私は、優れた技術を生み出した職人さんと同じ人間が生きている時代は、心を未来に伝え、残していく事が大切だと思う。私達にはその使命がある。なくしてはいけない。人の手で作られた物は、機械では伝えられない心が届くはずだ。私は伝統の技や文化を、言葉で、体で、心で伝える人になりたい。未来の日本で、私達が継承した文化に感動している人々の声が満ちあふれている世界を見たい。

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